DX化が進む社会の中で、紙(オフライン)だけが提供できる価値とは?

マーケティング

DX化が進む中で、私が勤務しているマーケティング会社では、今なお紙に注力しています。

何故「ダイレクトメール(オフライン)」に注力して行っているのか、

よく聞かれる事もあるので、お伝え出来ればと思います。

最近、貴方も上司から商品拡販の為にwebやEmail、アプリ等のオンラインメディア経由で集客するような指示を受けた事はありませんか?

確かにコロナ以降、対面での顧客接点減より、今までより新チャネルで顧客接点を持つことは非常に大事だと私も考えています。

また、オンラインメディアを使うのは顧客リストの構築や顧客関係管理(CRM)に優位性があるものの、まだまだ『オフラインは捨てたものではない』という内容も日経ビジネスの記事からも出ています。

それが弊社が今なお「ダイレクトメール(オフライン)」に注力している理由になります。

まず、オンライン VS オフライン で対決すると抽象的すぎるので

代表的な例であるE-メール(オンライン)と、ダイレクトメール(オフライン)で検証してみました。

※以下アメリカでのデータです。

■Eメールの真実

✓平均的なEメールの到達率:67%

✓平均的な開封率:9%

✓一通あたりのメールを読む平均時間:3秒

フォーブス(ビジネス経済雑誌)によれば毎日147通のEメールを受け取っているのです。

あなたもプライベートなメールアドレスには多量のメールが届き、消すことすらめんどくさいと感じられた事はありませんか?

そんな中でも、読むのは

「タイトルが興味を惹くもの」

「自分の名前が入っているか」

くらいで、そうでないメールは開封する前に削除されるのではないでしょうか。

また、万が一、開封したとしても一瞬で数行読んで捨ててしまうのが一般的だと思います。

E-mailは無料である点は非常に魅力的ではありますが、

何度送ったとしても、平均的な開封率が9%である事を考えると、

顧客関係管理(CRM)をしているつもりでも、実は顧客関係管理(CRM)が全く出来ておらず

顧客には、無視されていると思いかねられません。

一方、ダイレクトメール(オフライン)の場合はどうでしょうか?

■皆が無視しているダイレクトメールの可能性

✓一日あたりの受け取る数は平均3.92通。

→(Eメールが平均147通も受け取っているのに、)ダイレクトメールは3.92通

あなたのEメールボックスは競合に溢れて、捨てる(削除する)のに必死であるのに

ダイレクトメールが届く郵便BOXの中は競合がEmailボックスに比べて37倍以上も少ないのです。

さらに、2024年10月以降、郵券代が上がるので、更に競合が減る可能性が高いです。

勿論、顧客の宛名の入っていないピザ屋のチラシなどは、ゴミ箱に捨てられてお終い。

しかしながら、そのゴミ箱に宛名の入った封筒が捨てられているのを見た事がありますか?

私の経験だと殆どありません。

一度家に持ち帰って内容だけは開封すると思います。

■あなたが釣り人だったら?

例えば、あなたが釣り堀に行ったとしましょう。

Aさんは、釣り人が3.92人しかいない釣り堀で釣りをします。

Bさんは、釣り人が147人もいる釣り堀で釣りをします。

勿論、放流されている魚の数、釣り堀のサイズは同じです。

恐らくAさんは大量に釣れるでしょう。

Bさんのところは、釣り糸ばっかり垂れていて、魚も仕掛けのタイプを覚えてしまってほぼ釣れないはずです。

仮に釣れていたとしても競合が激しすぎて釣れる魚の数は少ないでしょう。

Aさんは圧倒的に釣れる確率が高く、Bさんは極めて釣れる確率が低いという事になります。

それに加えて、

ダイレクトメール(オフライン)の反応が高いのは競合が少ないという理由だけじゃないんです。

✓実は顧客は紙のメールであるダイレクトメールは、有料でコストがかかる事を顧客は知っているのです。

ですので、返報性(何かをしてもらうと返したくなる心理)の法則が発動し、有り難がってくれるのです。

✓加えて、紙のDMは、保存期間が長いので長い期間で反応が得られるのも特徴の1つです。

■見込み客の購入サイクル

即買いのお客様は全体の18%のみ

82%の顧客は購買決定までに「3か月」の期間を要する

うち61%の顧客は購入決定までに「1年以上」の期間を要する

  →ですので、我々の企画でもキャンペーン期間が終了した後に

   「やっぱり申し込みたい!」というお声をいただく方は各キャンペーンで一定数いらっしゃいますし、貴方も一度はそういった期間限定のキャンペーンを逃された経験があるのではないでしょうか。

また、Eメールについては、後で読もうと思って別フォルダに保存したとしても読み返す事は殆どないと思いますがダイレクトメールなどで興味のあるものは、どこかに保存していたりしませんか?

(私もそういった紙の資料は山になるほど積み上げて保存してしまっていた経験も何度もあります。)

それが暇な時や寝られない時、もしくは掃除している時に保存しているダイレクトメールを読み返して

反応してくる事もあるのです。

■結論

このように、紙のダイレクトメールというのは放っておくだけで勝手に見込み客を追尾してくれる事もあるのです。

このように、紙のダイレクトメールは

★競合が圧倒的に少ない

★返報性の法則が働く

★保存期間が長い

ことからEメールに比べて圧倒的な反応を誇ります。

<追伸>

連続ドラマには何故毎回予告が使われている?

映画の予告編やドラマの予告編、あなたも一度は見られた事があると思います。

早く映画を見に行きたくなったり、来週が待ち遠しくなるなど

楽しみな反面、早く見せて欲しい!という想いに掻き立てられますよね。

 実は、これは『ツァイガルニク効果』という

「話の続きが気になる」「不完全なものを完全にしたくなる」という人間の未完成心理のことを指します。

こうする事で完全なモノとして提供するよりも、より興味を掻き立てているのです。

連続ドラマを一気に見る時なども、なかなか途中で止める事は難しいですよね。

こういう工夫は実は知らないうちに、身近なところで見かけていると思います。

例えば、

テレビやYoutubeで冒頭だけ紹介して

「続きはウェブで」

「つづきは〇〇(サービス名)で」

という言葉は 有名ではないでしょうか。

こうする事で気になってwebサイトを見てしまったり、

無料だけのつもりが有料サービスに申し込んでしまうのです。

こういった心理状態にする戦略だと気付く事で

本当に有料を申し込むべきか?など冷静に判断出来る事もあるかもしれないので、

是非こういった心理戦略があるという事を頭の片隅にでも入れて判断いただけると幸いです。

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